開成中学校国語｜平成17年度 国語解答例
大問１
問一
一点目 品物は分けると手もとに何も残らないが、思想は大きく広がり、みなの共有財産になる。
二点目 品物はだれにとっても同じ物だが、思想は各人各様の受け止め方をされ、変転して行く。
問二
思想の解釈の仕方は人によって異なるとしても、それを積極的に他者に分配し、人類全体で共有することを目指していきたい。
自分の言葉を用いてという条件から、赤の箇所を「みなの共有財産にする」と、文中語句の引用のみに終始した答案の該当箇所は無得点とする。問題のねらいはこの点にあると分析できるためだ。
そうでなければ、問一で答えた内容をここで、再利用するだけの形式主体の問題になってしまう。
すなわち、問一は文中から情報をさがし、まとめる能力（情報収集力）が試され、問二では、それら二点を脈絡としてとらえ、さらには掘り下げて理解、表現できるか（咀嚼力）が試されているのだ。
問三 １ 身辺 ２ 健全 ３ 出版
大問2
問一
活発で剛情な性格であると共に、好奇心旺盛で感受性と想像力の豊かな一面も見られる。
問二
昔お世話をし、十歳で病死した「きみじょっちゃん」の面影を重ねつつ、健やかに育ってほしいと願い、格別な愛情を注いでいる。
問三
①娘が元気に生きていた時を思い出し、なつかしく感じている。
②幼い娘を亡くしたつらい思い出に、これ以上ふれられたくない。
問四
虎おじじから似ていると言われていた「きみじょっちゃん」が死に病にかかって他界した事実を知り、おぞましい気分になったが、祖母から似ていないと否定され、安心した。
満点…85点満点
大問一 犬養道子『本 起源と役割をさぐる』
大問二 長谷川摂子『椿の庭』
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